国土調査事業十箇年計画

地籍調査(国土調査)は、国土調査促進特別措置法に基づき作成される「国土調査事業十箇年計画」に基づいて計画的に行われています。これまで国土調査事業十箇年計画は6回作成されています。現在は、平成22年5月に閣議決定された(第6次)国土調査事業十箇年計画に基づいて事業が行われています。

国土調査促進特別措置法の制定

地籍調査は国土調査法が制定された昭和26年から行われていますが、調査の進捗は思わしくありませんでした。このため、地籍調査(国土調査)の計画的な実施を促進するために、昭和37年に国土調査促進特別措置法が制定されました。これに基づいて翌年の昭和38年から国土調査事業十箇年計画が策定され、長期的な視点に立った計画的な地籍調査(国土調査)が全国的に行われるようになりました。

これまでの国土調査事業十箇年計画

現在の国土調査事業十箇年計画は、平成22年5月に閣議決定された第6次計画です。これまでも以下のような計画が策定され、地籍調査の促進が図られてきました。

  計画期間 地籍調査計画面積
(㎢)
基準点測量計画点数
(点)
第1次計画 昭和38~47年度 42,000 6,500
第2次計画 昭和45~54年度 85,000 36,500
第3次計画 昭和55~平成元年度 60,000 25,500
第4次計画 平成2~11年度 49,200 21,200
第5次計画 平成12~21年度 34,000 14,000
第6次計画 平成22~31年度 21,000 8,400

第6次国土調査事業十箇年計画について

平成22年5月に閣議決定された第6次国土調査事業十箇年計画では、地籍調査(国土調査)の一層の促進を図るため、地籍調査を緊急に実施すべき地域を絞り込み、優先的に地籍を明確にすることを目標としています。特に調査の遅れている都市部及び山村部については、地籍調査の進捗率を5割程度まで引き上げることを目指すこととしています。また、第6次計画においては、国が基礎的な情報を整備する基本調査についても新たに十箇年計画に記載され、計画的な実施を図ることとしています。

第6次計画における地籍調査関連の事業量目標について

第6次計画では、都市部及び山村部を中心に地籍調査の促進を図り、全国21,000平方キロメートルの地域で地籍調査を実施することとしています。第6次計画の計画事業量34,000平方キロメートルよりは少ないものの、より重点的な地籍調査の実施を図ることで、優先的に地籍を明確にすべき地域のおよそ半分の地域について、今後10年間で地籍の明確化を図る目標としています。
また、地籍調査の実施に必要な基準点(四等三角点)の設置は、8,400点としています。平成16年度から行われた都市再生街区基本調査により、都市部(DID:人口集中地区)については高密度な基準点の整備が完了していることから、計画点数は減少しています。

第6次計画からは、新たに地籍調査の基礎とするために国が行う基本調査についても、計画目標が掲げられました。都市部においては、地籍調査の前提となる官有地と民有地の間の境界情報の整備に必要な基礎的な情報を整備する「都市部官民境界基本調査」を1,250平方キロで、山村部においては、境界情報を簡易に広範囲で保全する「山村境界基本調査」を2,000平方キロメートルで、それぞれ実施することとしています。

地籍調査
第6次計画 (参考)第5次計画
21,000平方キロメートル 34,000平方キロメートル
基準点測量
第6次計画 (参考)第5次計画
8,400点 14,000点
国が行う基本調査(基準点測量以外)
第6次計画
3,250平方キロメートル
都市部官民境界基本調査 山村境界基本調査
1,250平方キロメートル 2,000平方キロメートル

第6次計画に記載された新たな事項

これまでの(第5次までの)国土調査事業十箇年計画では、各事業の量のみが計画に記載されていました。より分かりやすい計画とするために、第6次計画においては、地籍調査の進捗率を用いた指標についても記載が行われました。第6次計画が始まる平成22年度時点の地籍調査進捗率49%については、計画が終了する平成31年度末までに57%とすることを目標としています。また、調査の遅れている都市部及び山村部については、それぞれ48%、50%とすることを目標としています。
また、新たに地籍調査未着手・休止中市町村の解消についても計画に盛り込まれました。平成21年度末時点における、地籍調査未着手・休止中の市町村は604市町村と、全体の3分の1以上となっています。全国的な地籍調査の進捗を図るためには、こうした地籍調査を実施していない市町村の解消を図ることが課題であることから、中間年を目標に、こうした地籍調査に未着手の市町村、あるいは過去に地籍調査を実施したものの現在は調査を休止している市町村について、その解消を図ることとしています。

全域の地籍調査を完了した市町村 423 24%
地籍調査を実施中の市町村 723 41%
地籍調査を休止している市町村 327 19%
地籍調査に未着手の市町村 277 16%
合計 1,750  

中間年における見直しについて

第6次計画においては、「この計画は、今後の社会・経済の動向、財政事情等を勘案しつつ、中間年に見直すものとする」とされています。
そのため、これを受けた議論を行うため、「国土調査のあり方に関する検討小委員会」が平成26年2月から6月にかけて3回開催されました。この小委員会では、国土調査を巡る社会・経済の動向や財政事情、第6次計画期間におけるこれまでの地籍調査及び土地分類調査の実施状況等を踏まえ、第6次計画後半における国土調査の方向性について議論を行ったところであり、その結果を取りまとめた報告書が平成26年8月に公表されました。国土交通省としては、本報告書で示された方向性を踏まえて、各取組を推進して参ります。