土地境界のみなし確認制度
(無反応土地所有者への対応)の創設

 令和6年「地籍調査作業規程準則の一部を改正する省令」により、「土地境界のみなし確認制度」(無反応土地所有者への対応)が創設されました。

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背景

 地籍調査における土地境界の調査に当たっては、現地調査等において、土地の所有者その他利害関係人又はこれらの者の代理人(以下「所有者等」といいます。)による現地での立会等を得て実施しておりますが、所有者等において現地調査等の実施通知を受け取っているにも関わらず、この通知に反応がなく、現地調査等に御協力いただけないケースがあり、円滑な調査の妨げとなっています。

 また、現地立会に御協力いただけなかった場合、当該土地は周辺の土地を含めて「筆界未定」として登記情報が更新されることになり、贈与や売買等で分筆したい場合に分筆できないなど、事実上取引などが難しい土地になってしまうといった課題があります。

※所有者等による土地境界の確認の方法には、現地での立会調査のほか、図面等による調査(現地立会いによらず図面等の送付や集会所等で図面等を確認する方法によって境界を確認するもの)があります。

概要

 土地の境界を確認する現地調査等の通知に無反応な所有者等がいる場合の手続を以下の流れで進めることができるようになりました。

    ① 現地調査等の通知に反応がない所有者等に対して、地籍調査実施者(市町村等)が当該所有者等へ図面等調査の通知を送付【書留郵便等】
    <<①の通知が届いているにも関わらず、所有者等が必要な応答をしない場合>>

    ② 地籍調査実施者(市町村等)が筆界(登記により区画された土地境界)に関する情報を総合的に考慮して筆界案を作成

    ③ 地籍調査実施者(市町村等)が筆界案を当該所有者等に送付【書留郵便等】
    <<当該筆界案が到達した日から20日間に当該所有者等が意見申出をしない場合>>

    ④ 当該所有者等による筆界案の確認があったものとみなします。

手続の流れ

適用対象

  • 積極的な意思表示はないものの現地調査等の通知に反応がなく、筆界案の到達日から20日間に意見の申出をしない者
  • 図面等調査を希望したが、途中から無反応になり、筆界案の到達日から20日間に意見の申出をしない者
    ※立会いや図面等調査を積極的に拒む者については対象外
    ※図面等調査の通知及び筆界案の到達が確認できない場合は対象外

Q&A

地籍調査に関する通知(現地調査の実施通知や筆界案)が届きました。疑問点などは、どこに連絡すればいいですか?

 地籍調査は市町村等が実施者となって進める事業になりますので、通知に記載の問合せ先やお住まいの市区町村の地籍調査担当部局にお問い合わせください。

自分の土地の境界が勝手に決められてしまうのですか?

 地籍調査では、所有者等に何のお知らせもせずに土地の登記情報を更新することはありません。この手続を用いて調査を進める前に、現地調査や図面等調査の通知を複数回送付し、更に筆界案の到達を確認した上で何らの意見もない場合、本手続を適用し、筆界案の確認を得たものとみなして調査を進めます。

※地籍調査が行われることにより、その成果は登記所にも送られ、登記簿の記載が修正され、地図が更新されることになります。

本手続が適用され、みなし確認により調査が進むことで、「筆界未定」にはならずにすみますか?

 はい。本手続が適用されることで、地籍調査実施者が作成した筆界案について、みなし確認を得たことになりますので、当該筆界案が地籍調査の成果として登記されます。

長期間不在にしていても本手続が適用されますか?

 現地調査や図面等調査の通知の後に送られる筆界案が受理されたことが確認されなければ本手続は適用されません。

※筆界案及び筆界案の直前に送付される通知は、書留郵便、配達証明等の到達したことが分かる方法で送付されます。

20日間の筆界案確認期間中に意見申出ができませんでしたが、その後に訂正を申し出ることはできますか?

 本手続を経て作成された地籍図と地籍簿は、住民の方々に閲覧していただき、確認を行う機会があります(調査結果の閲覧)。万が一、調査の結果に誤り等があった場合には、その際に申し出ることができ、必要に応じて修正が行われます。ここで確認された地籍調査の結果が、最終的な地籍調査の成果となります。

※通常閲覧は市町村役場等で行われ、期間は20日間です。

筆界案は、通知に反応しなかった場合に必ず送付されるのですか?

 規定上、本手続は該当するケースにおいて適用することが「できる」ものとなっており、適用するかどうかは地籍調査実施者(市町村等)の判断によります。したがって、該当する全てのケースで筆界案が送付されるわけではありません。

土地の共有者(相続人)が複数いる場合はどのような手続になるのでしょうか?

 共有者(相続人)の一部に所在が判明しているにも関わらず通知等に無反応な者(無反応所有者等)がいる場合、当該無反応所有者等に本手続が適用される可能性があります。

 また、共有者(相続人)の一部に無反応所有者等と所在が不明な所有者(所在不明所有者等)がいる場合、本手続を適用して無反応所有者等の確認を得たものとみなし、その上で所在不明所有者等に対応する既存の手続を適用し、所在不明所有者等の確認を得ずして調査を進めることができます。

※土地の共有者(相続人)が複数いる場合は、全ての所有者等からの委任により代理人が現地調査等への対応を行うことが可能です。
※「所在不明所有者等に対する既存の手続」とは、地籍調査実施者が客観的な資料に基づいて作成した筆界案を20日間公告し、意見申し出がない場合には所在不明所有者等の確認を得ずして調査を進めることができるものです。

参考