熊本地震に伴う被災地域境界基本調査の成果

 国土交通省では、平成28年4月に発生した熊本地震に伴い、被災地域境界基本調査を実施しました。当該基本調査では、震源周辺に位置する地籍図根点又は公共基準点(967点)で再測量を行うとともに、地殻変動による位置のズレを補正するための局所変動補正パラメータを作成しました。本ページでは、再測量の結果と作成した局所変動補正パラメータを公開いたします。

局所変動補正パラメータについて

 地籍調査で作成される地籍図に示す土地の境界位置情報や測量作業において設置される地籍図根点や細部図根点等の位置情報は、経緯度や平面直角座標系による平面直角座標値、平均海面からの高さ(標高)で表示されています。

 これらの地籍調査成果で表示される位置は、地震や火山噴火等に伴う地殻変動により現況に適合しなくなる場合があり、こういった場合には、再測量作業を実施し、地殻変動後の位置に修正する必要があります。しかしながら、全ての土地の境界点で測量作業を実施するには、長い年月を要すため、計算処理により短期間で位置情報を修正することが求められます。

 局所変動補正パラメータは、地殻変動によって現況に適合しなくなった地籍図や地籍図根点等の基準点の位置情報を計算処理によって修正するための補正情報です。

局所変動補正パラメータのダウンロード

 熊本地震に伴う被災地域境界基本調査で作成した局所変動補正パラメータは、以下の2種類であり、それぞれ水平座標(緯度・経度、平面直角座標)と標高を補正することができます。パラメータの提供範囲が異なりますので、ご利用の際はご注意ください。(局所変動補正計算ソフトウェアに入力した座標値がパラメータの提供範囲外である場合は、計算結果が-9999となります。)

 局所変動補正パラメータのご利用にあたり、不具合等が発生した場合には、国土交通省土地・建設産業局地籍整備課までお問合せ下さい( お問い合わせ )。

対象のパラメータファイルサイズ範囲
水平座標の補正hisaikihon_H28kumamoto_BL.zip74 Kbyte
標高の補正hisaikihon_H28kumamoto_H.zip52 Kbyte

局所変動補正計算ソフトウェアについて

 本ページで提供する局所変動補正パラメータを利用し、地籍図根点等の位置情報を補正するには、専用の補正計算ソフトウェア(パラメータによる座標・標高補正ソフトウェア PatchJGD HV 国土地理院技術資料番号B1-68)が必要です。
 ソフトウェアについては、国土地理院ウェブサイトで公開されておりますので、下記のサイトよりダウンロードした上でご利用ください。利用方法については、ダウンロードしたファイル内に含まれるREADME及び利用マニュアルをご参照ください。なお、ソフトウェアの利用にあたっては、国土地理院のコンテンツ利用規約に従ってください。

補正計算ソフトウェアのダウンロード(国土地理院ウェブサイト)

再測量結果(被災地域境界基本三角測量の測量成果)について

 熊本地震に伴う被災地域境界基本調査では、局所変動補正パラメータを作成するために967点の地籍図根点及び公共基準点等で再測量(被災地域境界基本三角測量)を実施しました。本ページでは、各点の熊本地震前後の水平座標及び標高を公表いたします。

 なお、各点の測量成果を公共測量等で使用する場合は、事前に当該測量標設置機関の承認を得なければなりません。国土地理院の 基準点成果等閲覧サービス にて、各点の測量標設置機関をご確認の上、使用承認申請を実施してください。

市町村名測量実施点数測量結果配点図
熊本市189点PDF CSV
菊池市17点PDF CSV
宇城市21点PDF CSV
阿蘇市75点PDF CSV
菊池郡 大津町116点PDF CSV
菊池郡 菊陽町65点PDF CSV
阿蘇郡 南阿蘇村81点PDF CSV
阿蘇郡 西原村166点PDF CSV
上益城郡 御船町53点PDF CSV
上益城郡 嘉島町53点PDF CSV
上益城郡 益城町125点PDF CSV
上益城郡 甲佐町6点PDF CSV